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Singing His Song

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NEX-5N + Sonnar T* E 24mm F1.8 ZA

シャーベット


と、そのように始まるその歌を初めて聴いたのはCD音源ではなく、作った本人の歌声で、だった。『エンドロール』なんていう甘ったるいタイトル、センチメンタリズムに過ぎる歌詞、何となく歌謡曲っぽく聴こえるメロディライン。「退屈な曲だ」と思った。タイトルだけとっても『トラノコ』の方が良いと。その印象は、CDが発売される前に何回か本人自身が歌っているのを聴くという極めて贅沢な体験を繰り返しても、さほど変わらなかった。

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NEX-5N + Sonnar T* E 24mm F1.8 ZA

シャーベット 都会の雪は すぐに融けて消えてしまうんだ

と、そのように続く歌が何だか耳に残るようになり、気付いたら「シャーーーベット」と、寂しげなのに暖かい感じのイントロを頭の中で鳴らしながら、その歌い出しを、本当にシャーベットみたいな雪が降った夜にくちずさんだりしていた。まるで梅の花を愛でるような、すーんと胸に落ちて来る叙情だ。

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NEX-5N + Sonnar T* E 24mm F1.8 ZA

静かな部屋のなかでヘッドフォンを付けてCD音源を聴くと、爪弾かれるアコギの音、柔らかなドラムのリズム、郷愁を誘うオルガンの音、間奏で静かにうねるエレキギターの音、優しく光を包み込むストリングス、そしてあの声が、右と左から流れ込んできて目の奥の辺りで共鳴する。相変わらず、歌謡曲みたいな曲だなと思う。『鱗』なんかの方が、はるかに才能を感じる。

でも、と思う。でも、もしかしたら、この歌を相当好きなのかもしれないと、不覚にも思ってしまう。それはどれぐらいかと喩えれば、もう10年以上行っていないカラオケに流れで行かざるを得なくなり「一曲ぐらい、ね、ね」と無理矢理に選曲本を手渡されたとき、絶対に誰も知らないだろうけれど、付き合いで歌うそのたった一曲に、この曲を入れてしまうぐらいだ。もう一生カラオケなんて行かないと思うけれど。

それでも万が一に備えて、十八番にするために練習しておこうかなとも思ったりするのだ。

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