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IDYLIC KYOTO 2012: After Dark PART1

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京都の夜は短し、歩けよ夫婦・その1

そもそも自分がなぜこのような夜の旅路に出たのであったか、その時の私にはもはや分かりませんでした。それというのもなかなかにオモチロく、学ぶところの多い夜だったからでありましょう。

森見登美彦,『夜は短し歩けよ乙女』(文庫版, p.73)



さて、下鴨神社を後にした頃には、もう陽が暮れ始め夜が始まろうとしていました。これから、少し長い京都の夜の始まりです。森見登美彦氏の小説に出てくる乙女のようにアルコールに強くない私たちでも、彼女と同じように、京都の妙ちくりんで愉しい短い夜を練り歩くのです。

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急いで向かったのは、これまたベタですが、一澤信三郎帆布。特に帆布の鞄が好きというわけではないのですが、実店舗が京都にしかないので一度は訪れたいと思っていたのです。せっかく来たのだし、S-05(中)のグレー×グレーを購入。結局、帰りに買った(これまた大好物の)聖護院生八ツ橋("生"でないとダメなのです)以外、この鞄が唯一の京都土産となったのでした。

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GX1 + LUMIX G 20mm F1.7

そのままバスに乗り、京都駅へ。初日の夕食は伊勢丹レストラン街でバイキング。自分の好きなものを好きな量だけ選べるシステムは好きですし、マジメに店を選ぶには私たちは疲れ過ぎていたのでした。私は少食のくせいに欲張りで、庵野監督のように(@『監督不行届』p.66-67)ワッショイワッショイと一気に食べるので、それはもうミツバチのように往復しては目の前のものをワッセワッセと食べて、あっという間に満腹になるのです。バイキングに最も向かない食事スタイル。

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京都駅ビルをウロウロしていると、はて?人だかりができています。
何かと思って行ってみると、おお!二階(?)にある大きな階段がイルミネーションで彩られていました。こちらは赤バージョン。


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そして、こちらが青バージョン。
少し前なら、キレイだとは思っても3秒見たら撤収するタイプの人間でしたが、今はパブロフの犬のごとく反応してしまうのです。


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駅ビルで写真を撮り、先程の階段を昇って京都の街を見下ろしたり、伊勢丹の窓に大きく映り込んだ京都タワーを間近で見てその美しさにハッとさせられたりしていたら、あっという間に時間が過ぎていました。森見氏の書く通り、京都の夜はやはり愉しくも短いのです。

この写真は、烏丸通り沿いから振り向いて京都タワーを撮った一枚です。京都在住のヴューワー諸氏なら、どの辺りかもすぐにお分かりになるでしょう。夜の京都は滅法寒くて、駅ビルも街中も一見"都会チック"ではあるけれど、トウキョウの規模からすると片田舎でどこか垢抜け無くて、idyllic(素朴とか牧歌的)である。それが、眩しいぐらいの光に溢れた東京の夜を見慣れている私の偽らざる感想でした。

しかし、京都に降り立ってからどうしてなのだろう?音楽が鳴り止まないのです。それは不快なノイズではなくて、ヘッドフォンから聴こえる親密な音のごとし。青春がはるか遠くにも真っ只中にもあるような、喩えるならアジカンの音楽が一番近い感じのもの。少々ぶっきらぼうでも、底には愛が流れていて、ロックにもポップにも自由自在に変化する。拘りが人一倍強いようでありながら、拘りなんて皆無のようでもあり、繊細と剛胆が入り交じりながらコードが進行してゆく。そういう音楽が、京都には良く似合う ― これも滞在している間に強く抱いた偽らざる感想でした。ひとことで括ってしまえば、京都は「青春の街」である。森見・万城目氏の小説が京都を舞台にしているのは必然だったのだと、実際にこの地に来てみて、ようやく理解したのです。京都駅からホテルのある四条烏丸まで、そんなことを考えながら歩いて帰りました。(つづく)

| 旅行記 | 23:07 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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