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IDYLIC KYOTO 2012: The Silver Pavilion

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負け組の幽玄




慈照寺は、室町幕府第8代将軍足利義政の造った東山文化を代表する寺院で、創建は1490年。金閣寺と銀閣寺のどちらが好きか?というありがちな質問については、私は銀閣寺の方が好きです。
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GX1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0

私の曖昧な印象だと、創立者である足利義政は「政治的ヘタレで、文化や道楽へ逃げた弱い人」。しかし、おそらく彼にだって最初は思い描くヴィジョンがあったでしょう。希望や野心だってあったはずです。それが、時代の巡り合わせや周囲の思惑で少しずつ削がれていき、最後には政治に興味を無くし道楽へ傾倒していく。それが悔しかったのか、それで却って解放され安堵した気持ちになったのかは分かりません。ただ、私には金閣寺がまっすぐで眩しいなら、銀閣寺は屈折して抑制されているように見えます。

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GX1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0

「まっすぐ」は大抵ポジティブな意味で使われますが、誰にも明快な分だけ透明度の高い浅瀬のようです。あるいは、光がきれいにまわる適正露出の世界。一方で、「屈折している」はネガティブなイメージがありますが、屈折している分だけ複雑で得体の知れない豊かさを感じさせる深海のようでもあります。あるいは、真っ暗なシャドーを持ち上げると浮き上がってくる世界。どちらを好むのかは、人それぞれ、その時々でしょう。建築物自体はどちらもそれぞれの味わいがありますが、それらの創立者を比べたとき、私はどうしても義政公の方に共感を覚え、銀閣寺贔屓になってしまうのです。

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GX1 + M.ZUIKO DIGITAL 45mm F1.8

政治的には負け組で、負けたまま逃避。一方で、文化的には銀閣寺を中心とする東山文化を育むに至り、後世にその功績が伝えられている−人生は思うようには行かないけれど、意外なときに別の選択肢が用意されていたり、思ってもみなかったところが着地点になったりします。義政の数奇な人生や思いが、均整のとれた形で具現化されたのが銀閣寺なのかもしれません。

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GX1 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0

何十年振りに実物を見ても、観音殿(いわゆる、銀閣)は、持ち続けていたイメージ通りでした。ハッとはさせられないけれど、じんわりと染み込んでくる負け組の幽玄。否、負け組だからこそ到達できた境地かもしれません。そんな銀閣寺はモノクロームが似合うと現像してみましたが、目指している"湿度の高いモノクロ"には程遠いですね。銀閣寺を後にした私たちは、平安神宮へと向かうことにしました。(つづく)

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