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Brief Notes on Oscar Nominees 2017

IMGP0355
K-1 + DA★300mm F4 ED[IF] SDM


今年もあの季節が

直前になってしまいましたが、今年もアカデミー賞発表の季節がやってきました(日本時間では2/27朝)。


今年のノミネート作品は、以下の9作品です: Arrival(邦題:メッセージ)、Fences(邦題未定)、Hacksaw Ridge(ハクソー・リッジ)、Hell or High Water(最後の追跡)、Hidden Figures(邦題未定)、La La Land(ラ・ラ・ランド)、Lion(LION ライオン 25年目のただいま)、Manchester by the Sea(マンチェスター・バイ・ザ・シー)、Moonlight(ムーンライト)

今年の候補作はなかなか渋い内容の映画ばかりです。監督賞では5名がノミネートされていますが、いずれも作品賞とダブルノミネートで、この辺りは穏当な選出。9作のうち個人的に気になっている3本をご紹介します。

La La Land(邦題:ラ・ラ・ランド)
作品賞最有力候補と言われているミュージカル映画。ノミネート作品のなかでは日本での公開が最も早く、来週末に封切られる。テレビCMも流れるようになったので、ご存知の方も多いと思う。売れない女優とジャズピアニストの恋という、ミュージカルとしてはあまりにも平凡な題材なのにこれほど話題になるのは、間違いなく監督がデイミアン・チャゼルだからだろう。32歳の若き監督は自身がミュージシャンを目指していた経歴もあってか、音楽と関わりの深い映画を作るのが好きなのかもしれない。ちなみに、前作はプロのジャズドラマーを目指す音大生とスパルタ鬼老教師との狂気の関係を描いた『セッション』(2014)で、こちらもアカデミー賞で多数ノミネート、絶賛された(この作品は未見なのだが、億劫にならず新宿まで観に行けばよかったと、いまでもたまに後悔する)。そんな音楽好きなチャゼル監督が主演のひとりにエマ・ストーンを迎えてミュージカルを撮ったというのだから、それだけでミュージカル映画ファンならずとも胸が高鳴る。また、名作ミュージカルには音楽と歌とダンスが完璧に噛み合った長回しのシーンが必ずあるはずで、本作でミュージカルの名シーンが一つ増えることを大いに期待してしまう。贔屓目というわけではないが、ミュージカル映画こそ映画館の大スクリーンで観るべき作品ジャンルのひとつであると思っている。

Arrival(邦題:メッセージ)
異星人とのコンタクトを描いたSF短編小説を映画化した作品。主演は、かつてディズニー映画でおとぎ話の世界から抜け出してきた能天気なプリンセスを演じていた、エイミー・アダムス。監督は、『ブレード・ランナー』のリメイク作品(今年公開予定)に起用され話題となったドゥニ・ビルヌーブ。"未知との遭遇"系映画と云えば真っ先にジョディー・フォスター主演の『コンタクト』を思い出すが、今回は言語学者が主人公である(ちなみに、『コンタクト』の主人公は天文学者)。先述の『コンタクト』はジョディ演じる学者の無垢な探究心と狂信的な執念が絶妙にブレンドされた何とも奇妙な映画であったが、本作はどのような落とし所を用意しているのか。ただ、この映画の原作である『Story of Your Life(あなたの人生の物語)』も含まれるテッド・チャンの短編集が非常に異色のSF小説らしく、筆者の類い稀なる想像力が高い評価を受けているらしい。そういう原作であるから、よくある騙し討ち的なSF映画ではないのかもしれない。できれば原作を読んでから映画を観に行くつもりである。

Manchester by the Sea(邦題:マンチェスター・バイ・ザ・シー)
兄の突然の死を契機として地元に戻ってきたどうしもようない弟が、兄の息子の後見人になることを通して自身も成長していくというような話らしいヒューマン・ドラマ。アカデミー賞では必ず1作品は選出されるような「少しマイナ感はあるが人生の機微を教えてくれる温かい映画」枠である。主演がベン・アフレックの弟であるケイシー・アフレック、製作にマット・デイモンと、連綿と続くMatt & Benの系譜である(ちなみに、ケイシーは本作で主演男優賞にもノミネートされており、縁故採用というわけではなかろう)。地元に戻るという話は邦画でもよくあり、日米ともに泣かせるために突いてくるポイントはそれほど変わらないと思うが、邦画だとたっぷり湿度を含んだ空気感になっているのに対し、アメリカ映画だとカラカラに乾燥した空気感になるのは不思議だ。2017年5月公開予定。公開規模が小さいと予想されるので、観に行くか微妙なところ。

このほか、FencesとHacksaw Ridgeはそれぞれ俳優であるデンゼル・ワシントンとメル・ギブソンが撮った作品、Hidden FiguresとMoonlightは黒人が主人公の映画、Lionは実話ベースの映画(幼少時迷子になったインド人がグーグル・アースを使って25年の歳月を経て故郷に戻るという話)と、バラエティに富んだラインナップになっています。今年の候補作を見渡す限り、私も大方と同様、『ラ・ラ・ランド』が作品賞&監督賞のダブル受賞するのではないかと予想します。

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