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The Greatest Showman(邦題:ザ・グレイティスト・ショーマン)



ベンジ・バセック&ジャスティン・ポールの2人組が楽曲提供したミュージカル映画、『ザ・グレイティスト・ショーマン』を観てきました。
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さらに、素晴らしい

ベンジ・パセック&ジャスティン・ポールの二人は"La La Land"の楽曲を作った若き男性ユニットで、大袈裟に言えば、これまでのミュージカル映画のスタイルを革新的に変えてしまった人たちだ。ミュージカル映画を苦手とする方の最大の理由は:(1) 唐突に歌い出す、(2) 大袈裟すぎる、ではないだろうか。(1)はつまり、歌唱パートを始まりと終わりの処理が下手で、無理矢理押し込めている印象を受けるためだ。あるいは、"そこで唐突に歌う"動機付けが薄い感じるから戸惑うのだ。(2)は、もはや時代の流れや空気で、私たちはtoo muchに敏感で、ツイッターの文字数で語れる範囲の感動で充分に満足できる。ミュージカル映画にまとわりついていたこの2つの難関を難なく、スタイリッシュに乗り越えたのがパセック&ポールたちで、だから"La La Land"は新世代のミュージカルとして異例の大ヒットをした。

さて、本作はサーカスという概念を作ったとされる実在したアメリカ人興行師P・T・バーナムの半生を描いたミュージカル映画である。冒頭から歌唱スタートで、歌唱パートの占有率もまぁまぁ高く、正真正銘のミュージカル映画と言って問題ない。一方、物語はミュージカル映画にしてはセンシティブなテーマを散りばめていて、異色である(無論、"Dancer in the Dark"ほどではないが)。肌の色、身体的特徴、身分階級などを巡る感情をわりと正面から描いており、ドラマパートでも充分に感情移入できると思う。"La La Land"が2人だけの世界に没入していく映画であったのに対し、本作はメッセージ性の強い内容で、いまの米国の空気のなかで堂々と差別を作品の根幹の概念に据えて、きちんとエンターテイメントにしてしまえるのが米国映画の底力なのだと思う。そして、それが可能なのは、パセック&ポールのハズレのない楽曲があるからだ。ロジャース&ハマースタインの例を出すまでもなく、誰が楽曲提供しているかはミュージカル映画では重要なポイントである。

"La La Land"のレビューのときもサントラを絶賛したが、本作の楽曲はさらに素晴らしい。今年のアカデミー賞主題歌賞にノミネートされている"This is Me"は無論のこと、個人的には"Rewrite the Stars"が楽曲、使用されるシーンともに美しく、ミュージカル映画史に残る名場面のひとつであると思う(歌詞も良いし、タイトルにDestinyではなくStarsを使うところにもセンスを感じる)。"La La Land"のときはサントラだけでもと推したが、本作は是非劇場で映像とセットにして楽しんでいただきたい。ミュージカル映画ファンであることを差し引いても、その価値があると断言できる。

| 映画レビュー | 22:52 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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