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Harry Potter and the Deathly Hallows PART2(邦題:ハリーポッターと死の秘宝 PART2)



足掛け10年でシリーズ完結、『ハリーポッターと死の秘宝 PART2』を観てきました。
公式HPは → → → コチラ


共に歩んだ10年間

このシリーズの第一作を観たとき、本当にこの日を迎えるなんて思わなかった。それは、最終作をまさか3D映画で観るなんて予想していなかったのと同じぐらい、あの当時では現実味の無いことのように感じられた。しかし、私たちは実際、このシリーズ8本を劇場で観てきたし(もう残っていないですが、レビューも8本書いてきました)、遂にヴォルデモート卿との決着がついた。本当に、"It all ends."なわけだ。

長く続いたものほど、その歴史にふさわしい締め括り方が用意されるべきだと思う。さて、映画版ハリーポッター・シリーズがどうだったのか?と問われれば、私はきっぱりと力強く頷くだろう。文字通り、愛と勇気と友情に溢れた、最終回にふさわしい、とても立派な作品だった。話の筋や結末を書くのは、原作を読んでおられる方に対しては余計なご親切だろうし、原作も映画も未だという方に対しては無粋というものだろう。ただ、3つだけ:(1) アラン・リックマンは、ヒール役が有名だとしても、やはり"ああいう人"を演じる方が断然に似合っているに決まっている。その一点だけでも、私には満足だった。(2) ああいう終わり方にするしかないとも思うが、後日談には、やや無理があるのではないだろうか。(3) いままで観てきたなかで3D効果が最も低い映画だった。

最終話を観終えて改めて感じたのが、冒頭に挙げた青文字のフレーズだった。ひとつのシリーズを、(主役・脇役の区別なく)固定のキャストで撮り続けたこと、ほぼ毎年に一本のペースで作品を出し続けたこと。この2点が他の映画にはない特別な効果を生み出した。つまり、作中の時間の流れと現実の時間の流れのシクロニシティだ(何せ小学生の頃に第一作を見た少年少女は、ハリーたちと同じように、もう大半が立派な若者になっている!)。これは、自分の成長と共に何度も読み返す小説や漫画、あるいは何度も聴き直す音楽がもたらす効果ー作品が自分の人生に寄り添うことーと同じだと思う。正直に告白すれば、映画の内容自体は毎度当たり障りのないものだし、英国大御所俳優を多用しているが豪華競演が目玉というほどでもない。しかし一方で、今作を観終わった後に、私たちは自然と、初めて第一作めを観たときの話をしていた。そして、その当時の出来事の話も。それは、この映画と共に10年間を歩んできた多くのファンの人たちにとっても同じことだと思う。映画が、自分の人生とリアルタイムにシンクロしたことー このシリーズの真価、および同時代に観ることができた価値は、それに尽きると思う。

おそらくこのような作品はもう出てこないだろうし、作れないだろうとも思う(ハリポタ・シリーズでさえ、当初は主役の3人を成長に合わせてキャスト変更する計画であったことはよく知られている)。改めて振り返ってみると、現在の感覚では信じられないほど贅沢に作られた過去の遺産というものがある。この映画も、後々にそういう古典のひとつになることは間違いない。最後の最後まで観て、ようやくそれが実感できたし、納得もした。

何もこのシンクロニシティは、足掛け10年劇場で観てきた者だけが得られる特権ではない。いまから10年分を一気に観たって(それにしたって何時間掛かることだろう!)、one decadeの重みは感じられるはずだ。だから、興味はあるものの流行に天の邪鬼で避けていたヴューワー諸氏が居られるならば、個人的にはやはり死ぬほど退屈でも第一作目から律儀にすべてご覧になるのがよいかと思う(できれば、毎週末2ヶ月コースで)。もしその余裕も気力も無いのならば、最後の3作で充分だとも言える。

| 映画レビュー | 23:59 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

COMMENT

> invisibleAさん

ハリポタシリーズは(大人にとって、ということですが)回数を重ねるたびに良くなっていくという
シリーズものにしては珍しい作品だと思います(大体、退化していく)。
特にイェーツ監督に固定された最後の3作はダークファンタジーと呼ぶにふさわしい作品になっています。
お子様ふたりがある程度大きくなったら(←ここが重要かと思います)一緒に観るというのもよいかと。
こういう作品を観続けると、ファンタジーというものはやはり素敵な文学ジャンルだとつくづく思います。

D700のポテンシャルと料理長の腕に私の撮影技術がまったく追いついていないのが切ない限りです。
そんなに高級な場所で食べたことがあるわけではありませんが、何もかもが、とってもうんまーーーい(@おひさま)お店です。

| pltr0 | 2011/08/16 07:27 | URL | ≫ EDIT

「興味はあるものの流行に天の邪鬼で避けていたヴューワー諸氏」の1人です。すいません。
いや、1作目だけはテレビで観た気がするんですけどね。

同時代に生きた人間として、pltr0さんを信じて、そろそろ天邪鬼をやめてまっとうに観ようと思います(笑)

あと、上のエントリのステーキ、罪な映像です。
食べたくてたまりません。


| invisibleA | 2011/08/14 23:53 | URL | ≫ EDIT















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