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A MILESTONE ANNIVERSARY: appetizers

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D700 + Makro-Planar T* 2/50 ZF.2


感動する食事

山の上ホテルの鉄板焼ガーデンについて、作家の山口瞳は『行きつけの店』という本で、このように書いています。

このステーキの味について、また須磨君の感想を伝えておく。
「いやあ、久し振りに感動しました。商売上のことで赤坂や六本木の身分不相応な店へお伴することがあるんですが、食事で感動するってことはありませんでした」
こっそり教えるが、このステーキ「ガーデン」の食後のコーヒーが美味い。八杯お替わりをした客がいたという。スープは、夏ならば冷たいコンソメがいい。パンも美味。

ー『行きつけの店』山口瞳, 新潮文庫, p.132


私たちも、(赤坂や六本木の身分不相応な店に行ったことはないけれど)だいたい須磨君と同じ感想です。


鉄板焼ガーデンに行くのは常に7月と決まっているので、私たちが知っているのは"夏の"ガーデンだけということになります。標準的なコースか、季節のオススメコースを注文します。アルコールは、頼んだり頼まなかったり(夫婦ともにアルコールに強くないので、正しく味わうために酒に邪魔されては癪なのです)。コースは大抵、先付、スープとサラダ、焼き物、ステーキ、ガーリックライスかパン、デザート、そして山口瞳氏が絶賛する食後のコーヒーで構成されています。私たちは必ずカウンター席を予約し、料理長がステーキを焼く美しい手際を見ながら食事を楽しみます。

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これは先付の牛肉のカルパッチョ。サシが芸術的に美しく、見た目にも涼しげです。たった二枚の小さな薄切り肉ですが、食べるのが惜しくなるほどでした。無論、その味はアぺタイザーとして完璧。食欲に心地よいエンジンの火が灯されます。料理長は、昨今の生肉問題でこういう料理を出すのはとても神経を使うとおっしゃっていました。

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こちらはフォアグラのステーキ。奥さんがこの料理が入っているコースを注文する、マストな一品です。私は食べられない(脂身と野趣性が強すぎるものが苦手)のですが、割りといろいろな場所でフォアグラを食べてきた奥さんの評によると:とにかく上等。擬音で表せばカリっ&トロっ。要するにレバーでしょ?という味のものもあるけれど、ここのは全くそういうことがない。一度は食べてみたらよいとあまりに勧めるので、小指の先ほどを貰いましたが、想像を絶する「野生の味」に沈黙。雲丹にしたって、フォアグラにしたって、そういうものは金輪際一切食べないチープな舌のままでいいのだと、改めて心に誓うのでした。

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そのあと私はコンソメ味のジュレ、奥さんはヴィシソワーズ(ジャガイモの冷製スープ)を頂いたのですが、残念ながらピントの置き場所を間違い、写真はボツに。料理があまりに美味しかったから、と言い訳をしておきます。冷製ジュレは大変丁寧にとったコンソメが凝縮された味で、それでいて一切しつこくない。和風に言えば:良いお出汁がとれているということ。

饗される品、どれをとっても絶妙な量、控えめな美しさ、そして豊かで確かな味。私は食事に時間を掛けるのが嫌いな性質で、普段はわっせわっせと一気に食べてしまうのですが、ここで食べるときだけは名残惜しく皿の随まで味わいたくてゆったりと食べます。

さて、いよいよ吉崎料理長によるステーキ調理の始まりです。食欲は最高潮!

| 写真日記 | 22:50 | comments:0 | trackbacks:0 | TOP↑

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