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TRANQUIL OBUSE 2011: It began with a pilgrimage.

PA160463
E-P3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0


若きとて末を永きと思うなよ 無常の風は時を嫌わず(善光寺HPより)


新幹線で長野駅に着いて、まず向かったのは善光寺でした。

パソコンの無機質な文字でさえ美しいシンメトリーを感じさせる「善光」の文字。私もいい歳になったのですから、一生に一度は善光寺参りをしておかなければなりません。駅から徒歩で20-30分ぐらい。途中から緩やかな坂になり、その小高い頂きに善光寺はあります。ちょうど仁王門に辿り着いた後でE-P3の電源が切れそうであることに気付き(旅行に行くというのに前日に充電せず、しかも充電器も忘れるという適当さ!)、超広角が無いと面白さ半減の観光地を目の前にして大ピンチです。μ4/3のレンズをすべて持って来たにも関わらず、善光寺以降はほとんどK-7で撮ることとなってしまいました。


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E-P3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0

これは山門(三門)、重要文化財。楼上にある「善光寺」の額が有名で、2007年まで平成の大改修を行っていました。 寛延三年(1750年)建立ということは261年前に出来上がった建築ということです。その歴史的事実と威風堂々とした構えを実際に目の前にすると、人間なんて本当に小さい存在であるなぁと思います。しかし、悠久の時を刻むこの建物を創り出したのは、他ならぬその小さき人間でもある面白さ。

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E-P3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0

この山門は、お金(500円)を払うと二階に上がることができます。ここまで来たのだし、普段はケチな私も旅先では「何でも体験してみたい」と貪欲になるのでチケットを購入。恐ろしく勾配のきつい階段を昇り、夫婦で登楼参拝をしてきました。内部には立派なご本尊とそれを守護する四天王像が安置され、部屋の上部を四国八十八ヶ所霊場御分身仏がぐるりと配置されています。それを撮ることは出来ないのですが、開かれた窓から臨む長野の街は写真撮影可であるとのこと。仁王門(奥にある緑の大きな門)からまっすぐに伸びる参道、そしてそれを囲む長野の街並を眺められるのは、この場所以外にありません。

パーワースポットなんてちゃんちゃら可笑しいと思うけれど、眼下に広がる景色を見ていると、自分がいま"信仰の心臓部"に居るのだという感覚が自然に湧きました。「牛に引かれて一度は詣でてみたい」という素朴な気持ち ーそれは江戸時代の人たちだけでなく、21世紀の私たちもー が集積され続けていく場所。山門内部の至るところに残されている、各時代の人々が残した一筆(要するに、落書き)。奥さんはその文字に触れながら、「いつの時代でも同じようなことをしたがるものよね」と、クツクツと笑います(もちろん、現在では落書きは禁止されています)。そして、此処を訪れた誰もが行うのは、ただ「祈る」という行為のみであるということ。"スピリチュアル"とは、案外そんなシンプルな事実のことなのかもしれません。

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K-7 + FA31mm F1.8Ltd

これは、六地蔵の横に鎮座されている、ぬれ仏(延命地蔵)。隣りの6体と比べるとかなり大きな地蔵さまで、享保七年(1722年)に全国からの寄付によって造られたものだそうです。ちなみに、善光寺のHPでは、寄付のことを「喜捨(きしゃ)」と書いています。ウィキペディアの定義によれば、喜捨とは「進んで金品を寄付・施捨すること」、まさに読んで字の如しです。仏教用語は独特な語感のものが多いですが、日本語らしい美しい響きと文字の組み合わせだと思います。

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E-P3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0

そしてこちらは、ぬれ仏の隣りにお座りになられる六地蔵さまたち。六地蔵とは「地獄・餓鬼・畜生・修羅・人・天の6つの世界で我々衆生を救ってくださる菩薩様」だそうです。こんなにも多くの世界があるのかっ!と驚くのも束の間、どの世界でも(出来るなら地獄とか餓鬼とかは勘弁したいところですが)護ってくださるよう手を合わせました。ちなみに、ぬれ仏は、K-7のカスタムイメージ「雅」で撮ったRAW画像をLR3でストレート現像。六地蔵は、E-P3の「ナチュラル」で撮ったjpeg画像(LR3で傾き調整をしています)。ぬれ仏と六地蔵は並んでいるので、時間もほぼ同じ、位置もほとんど変わりませんが、青の色味が結構違うものです。

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E-P3 + M.ZUIKO DIGITAL ED 12mm F2.0

これが、御本堂の正面外観。残念ながら、現在は改修中のため白いビニールシートで覆われています。内部に入ると非常に高い天井、柱の一本に至るまで美しい細工が施されており、内陣がプラスチック塀のようなもので区切られている成田山新勝寺の本堂に比べると、圧倒的に開放感があります。

善光寺御本堂では「お戒壇めぐり」というものができます。善光寺のパンフレットによれば、"御本尊の安置される瑠璃檀下の真っ暗な回廊を通り、中程に懸かる極楽の錠前を探り当てて、秘仏の御本尊と結縁する道場"で、要するに真っ暗な地下回廊を手探りで進みお目当てのありがたい錠前に触れるというアトラクション(何と不謹慎な!しかし、もちろんお布施をしなければ入れません)。当然皆さん参加したいわけで長い行列ができるのですが、大変なのは地下回廊が本当に真っ暗であること。行列が先に進んでいることすら判らないほど暗いので、その場で待ち続けてしまって渋滞するということがよくあるそうです:案内係の方いわく「渋滞の原因はだいたい御一人の方なのですよ」。見ず知らずの人たちと暗闇のなかで「進みます!」や「次曲がりますよー」と声を掛けながら進むと、不思議と何かしらの繋がりのようなものを感じます。あるいは、それがお戒壇めぐりの効果のひとつなのかもしれません。

結局全行程で15-20分だったでしょうか。最後はきちんと極楽の錠前に触れ、御本尊とのご縁を頂きました。

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K-7 + FA31mm F1.8Ltd

本当は仲見通り沿いに立ち並ぶ多くの寺院にも立寄りたかったのですが、そろそろ小布施に向かわないとならない時間だったので、善光寺参拝はここで終了。せっかく最近マイ御朱印帳を手に入れたのに、今回の旅で持って来るのを忘れてしまいました。善光寺周辺は無数のお寺や宿坊があるので、今度は御朱印を頂きに巡っても面白そうです。もう少し煩悩から解き放たれることができたら、みうらじゅん先生並みに仏閣を巡り、写真を撮りつつ御朱印を頂くというのを趣味にしようかしらと思っている私。しかし、俗世から離れられるのはまだまだ先になりそうです。なむなむ。つづく

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